幸せのハードルが多分低い、もりたです。
今回は、読書×ミニマルライフを提案する私、もりたのおすすめエッセーを紹介したいと思います。
こんな人におすすめ!
- 詩が好きな人
- 海外旅行や海外文学が好きな人、興味がある人
- おしゃれな文体に憧れる人
- ひとり時間を充実させたい人
- 音楽が好きな人
- 珈琲が好きな人
- 夜寝る前にちょっとずつ読む本を探している人(1つの話がだいたい6ページくらいです)
『私の好きな孤独』 長田弘
心の余白に、思い出すままに、いくつかの言葉を書く。ふっとその言葉を書いてみたくなって書く言葉。「樹」と言う言葉は、わたしにはそんな一つの言葉だ。ただ、「樹」と書く。それだけだ。
長田弘 私の好きな孤独 潮文庫
冒頭から、僕はやられてしまいました。ああ、こんな素敵なことをさらりと言えたらなあ。
なぜ「樹」、と言う文字なのか。樹になる人はぜひ手に取って欲しいです。(素敵なのよ)
音楽、珈琲、旅、酒、読書、多岐にわたる極上のエッセー。
知らない国の、知らない詩人の、知らない物語。
長田の蓄積され、円熟された知識と経験を魔術的な言葉で紡ぎ出され、我々をここではないどこかに連れ出してくれます。
僕が、この本を読んだのは、先月、浜松を旅行した時。
旅をしながら本を読む。これも一人旅の醍醐味ですね。(ちょっとはなしがそれました)
旅の風景と本の中の風景を比べ、混ざり合い、ものすごく素敵な読書体験でした。
朝の新幹線で読み、適当に散歩して見つけた喫茶店でモーニングを食べながら読み、バスの待ち時間に読み、美術館の椅子で休憩している時に読み、カフェに入って読み、バルみたいなところでビール片手に読み、新幹線の待ち時間にカフェで読み、帰りの新幹線で読み、ちょうど旅が終わる頃にこの本を読み終えました。(もちろん観光も、美術館も、うなぎも餃子も堪能しましたよ。)
旅のおともにも、ものすごくおすすめな一冊です!
本書の魅力
なんといっても、詩的かつ教養に溢れた文体です。
長田は詩人でもあり、僕は『世界は美しいと』という詩集が特に好きで、ベッドの横に本と灯(もちろんバルミューダランタン、僕の相棒です)を置くコーナーがある。
寝る前にその詩の一編だけ読む。そうすると、ああ、なんだか自分が美しい詩の数行になったような気がするのです。(村上春樹『街とその不確かな壁』)
また、たくさんの本の著者、音楽、地名、が登場し、この本面白そう、この曲聴いてみようかな、この地域の特産品はこんなのがあるのかあ、とどんどん自分の中の世界を広げてくれます。
そして、この美しい言葉の世界から、少々難解なところもあったのですが、「人はことばでできている」というシンプルかつミニマルであることを長田は教えてくれました。深いなあ。
最後まで読み切らなくても楽しいです。
本をはらりと閉じ、ふといま自分が生きている世界を見てみると、なにかほんのりと変化があるかもしれません。本のリンクを貼っておきます。もしよければぜひ手に取ってみてください。
長田弘さんの詩集については下記の記事に書いてます。
最後に
読書の秋、本には様々なジャンルがありますが、秋の夜長にのんびりと、エッセーを嗜んでみてはいかがでしょうか。
今回はこれでおしまいです。最後まで読んでいただきありがとうございました。
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