文字を丁寧に書きたいと思った。
ここでいう丁寧とは、上手な字を書く、という意味ではなく、
小説でも度々登場する。
一番印象に残っているのは、雫井脩介『クローズド・ノート』。ずいぶん昔に読んだが、万年筆の描写がとても印象に残っている。
僕の中で万年筆の出てくる小説といえばこれ!という大好きな作品だ。
最近の作品であれば、小川糸『ツバキ文具店』。この作品でも万年筆で手紙を書く場面が描かれている。
ああ、いいな、僕も万年筆が欲しい、と思い、まずはネットで調べてみた。
…難しすぎる!
そう感じたポイントをまとめておく。
・値段の幅が広すぎる。(ピンキリってやつですね)
・ペン先の細さに種類がたくさんある。(知らない用語だ)
・メーカーがたくさんある。(選べない)
初めての万年筆をネットで購入するのは、かなりリスクが高かったので、近くにある万年筆を多く扱っている文房具店に行くことにした。
そこで色々と教えてもらったので、それをまとめていきます。
いざ文具店へ
仕事終わりに寄ったので、店内は店長さんしかおらず、いろいろ聞けるチャンスだ!とおもい、
すみません、万年筆をほしいと思っているのですが…
と思い切って尋ねてみた。
万年筆を使うのは初めてですか、と聞かれたので、はいと答えると、まずは万年筆の他の筆記用具と大きく異なる点をレクチャーしてくれた。
万年筆はペン先を固定しないと書けない
僕たちは、鉛筆やシャープペンシルで幼少期から字を書いているので、
自然と、無意識にと言った方が良いかも知れないが、文字を書きながらペン先を回している。
このクセは、言われるまで全く気が付かなかったが、ボールペンで字を書く時も無意識にペン先を回している。(試してみてほしい)
万年筆で文字を書く時は、ペン先を然るべきポイントに固定しながら書かないとインクがうまく出てくれない。
まずは、この万年筆の特徴に慣れてから、自分に合った万年筆を選ぶのが良いですよ。
へえ、そうなんだ!知らないことを知った時の喜びってすごいですよね。
僕は感動してしまいました。
まだまだ世の中知らないことだらけだなあ、
そしてやっぱりその道のプロっていうのはかっこいいなと思いました。(この後万年筆について熱い講義を受けました)
初心者におすすめ万年筆
いきなり高いのを買わずに、まずは万年筆の書きごごち、特徴に慣れてからじっくりと選んでね、と言われました。
この時点でもう次もこの店で買うことに決めているのだが、(接客上手だなあ、心を掴まれちゃいました)
勧められたのは、以下の2つである。
パイロット万年筆カクノ(F)
値段は1000円。子供向けの商品と言っていたが、まず初めは万年筆に慣れるという点ではこれで十分ですよと言われた。
Fというのは万年筆のペン先の細さを表す表記のようでまずはこの細さがちょうど良いと言われた。
ちなみにこのシリーズではEF(極細)、F(細)、M(中)がある。
僕は、これを購入した。色もたくさんあって可愛いです。(ブルーブラックのインクはおまけしてもらいました)
パイロット 万年筆コクーン(F)
(パイロットホームページより引用)
こちらは、3000円程。実際にこちらのペンでも試し書きをさせてもらった。
こちらも初心者におすすめのモデルとしてすすめてもらった。
カクノと比べると少し書きやすいような気もしたのだが、万年筆の書き方に全く慣れていなかったので、
正直にいうと現時点ではどちらも変わらなかった。
なので、カクノでたくさん文字を書いて、万年筆になれてきたころに自分にあった一生ものの万年筆を買おうと思う。
さいごに
万年筆で文字を書くというのは、自分のために書く、誰かに向けて心を込めて書く、そういった時にそっと寄り添ってくれる、そんな文房具だと思った。
そして、とてもとても奥深い物だということを知った。また趣味が増えそうです。
さいごに、まだ万年筆をうまく扱えないけど、気持ちを込めて。
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