佐々木典士『僕たちに、もうモノは必要ない』を読み返す。自分の生活をもう一度見つめ直す。

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僕はなぜ、ミニマリストとしての生活を「選んだ」のか。

ものに溢れた汚部屋から脱却し、自分の時間をゆったりと過ごすためだ。

一通り整備された部屋を改めて眺めてみる。悪くない。

もちろん服を床にポイッとしてしまうこともあるし、机の上が本の山になることだってある。

それでも、すぐに片付けられるし、満足しているはずだった。

見違えるほど行動的にもなった。

ブログを始めたり、フリマアプリに出品したりと、以前の自分では考えられなかったことだ。

また仕事以外の交友関係も深まり、僕が辛くなった時に遊んでくれる友人がいる。

そしてハイパー人見知りな僕が、SNSで繋がった人と会うなんて。

読書もはかどり、読書会も開催するようにまでなった!(この時点では予定)。

(なんか、青汁のCMみたいな口調になってしまった)

それでも、なんだろう、このモヤモヤした気持ちは。

もちろん体調面の不安もある。

うつ病になってもう数年、「パワープレー原理主義」な職場で、今でも苦しみながらなんとかやっている。

ただ、やはりそれだけではない気がするのだ。

僕は、もう一度原点に立ってみようと思う。

佐々木典士『ぼくたちに、もうモノは必要ない。』(ちくま文庫)をもう一度ミニマリストとして生活している今こそ、読んでみようと思った。

初めて読んだのは、散らかった部屋の中だった。

さて、今改めて読むと、どうなるのか、それを以下に綴っていきたいと思う。

まだ読んだことのない人は、ぜひ本書を手に取ってもらいたい。

今回の記事は、本書の内容のまとめ、というよりは、

ミニマリストとなった今、改めて心に響いた部分を中心に読み解き、自身の生活に落とし込むことを目的としている。

片付け、ものを減らすことについて興味があると言う方は、以前に記事を書いていますので、まずはそちらをご覧ください。

Kindle版のほうがお得に読める。僕も初めて読んだときは、Kindleで読んだ。

今回は、新たな気持ちで読み返す、と言う意味も込めて紙の本を購入し、読んでみた。

目次

ミニマリストになったその先は

僕たちは幸せについて、あまりに無知である。

『僕たちにもうモノは、必要ない。』(p32)

ミニマルな暮らしというのは、あくまでも何かを成し遂げるための手段に過ぎない。

その何かというのは、いうまでもなく「自分が幸せになること」である。

僕は、今幸せなのだろうか。

わからない。なぜか。

幸せになることなんてできないからである。(本書第5章参照)

そんなばかな!

とおもったが、改めて今の心の中を潜水艦に乗り込んで仔細に分析してみると、おぼろげながらもふと思い当たることがあった。

僕は、知らず知らずのうちに、幸せになるための何かを探していたのだ。

それではいけない。

隣の芝はいつまでも青いのだ。

正直に言おう。僕は他のミニマリストや読書家に対して嫉妬していたのだ。

部屋、ライフスタイル、ファッション、鋭くかつ的確な批評、全てに嫉妬していた。

したかない。スイミングスクールに嫉妬することもあるくらいなのだから。(村上春樹『ダンス・ダンス・ダンス』より)

いつの間にか、矢印が他者へと伸びていたのだ。

なぜ、嫉妬してしまうのか。比べてしまうのか。そういった感情はとうの昔に捨て去ったはずなのに。

新しいことを始めるとどうしても比べてしまう、ような気がする。

僕は、何がきっかけだったかは忘れてしまったが、少し長い文章が書きたくなってブログを始めた。

新しく始めたことに対しては、自信が持てない。

指標を探してしまう。

そして、自分の書いたものがあまりにも稚拙なものであると思い知らされる。

当然のことだが、どの世界にも、何を始めるにしても、上には上がいる。

上には上がいる。

上には上がいる。当たり前だよな。

これを認めることは、実はとても大事。

そもそも競う相手ではないのだ。自分のペースでのんびり書きたいことを書く。

それでいいじゃないか。

そうやって小さな喜びを積み上げていけば良いではないか。

さて、先程の話題に戻る。

幸せになることなんてできないからである。(本書第5章参照)

幸せに「なる」のではなく、幸せだと「感じられる」かどうか、が肝要だと著者は説く。

比べて自身を卑下していてはいけない。自分が書いたものそのものの成長を楽しめばいいのではないか。

今日も文章が書けた。はなまる。

まだ、うまく伝えるのは難しいけど、ちょっとは上手くなっているような気がする。最高!

僕がミニマリストになったのは、日常の小さな幸せを噛み締めるためだった!

思い出したよ。

家事と向き合う時間を大切に

掃除、洗濯、食器洗い、そういったものが、なんとなく雑になっていた気がする。

掃除自体は苦ではない。クイックルワイパーでさっと拭くだけだ。

食器も使う分しかないから一回分以上溜まることもない。

洗濯は、…ちょっとたまる。

埃が床からなくなって、うれしい。

清潔な食器を使えて気持ちがいい。

いい香りの服が着られて幸せ。

ついでにサボり気味だった、洗面所やトイレの掃除を入念に行ってみた。

部屋が喜んでいるような気がした。

実際に喜んでいるのだと思う。

幸せを感じることができた気がする。

他者に向かった矢印を再び自分に向ける。

人気漫画「マッシュル」に登場する、アビス・レイザーは相手に対して複数の矢印を表示し、高速で移動し、攻撃する。

僕の頭の中も相手への矢印でいっぱいだった。

その矢印を再び自分に向けなければならない。

「自分の価値」をもので伝えることは手っ取り早いが、物が増えるだけだ。(昨年本棚を買って失敗した)

外見を整えるのは限度があるし、おしゃれな着こなしもできない。

(それこそ、おしゃれをしようと思ったら、また誰かと比べなくてはならなくなる。)

内面というものは、外からも見えにくいし、自分でもわかりづらい。

それでもここにフォーカスしていくことが大切だと思う。

自分との対話。自分を磨く。

自信を取り戻す。今の自分に僕自身が満足する。

こういったことが大切になってくる。

すこしずつやっていこう。

以下は、他者に伸び切ってしまった矢印を自分に向け直すために僕がやっていくことのリストだ。

日記をつける。

毎日出なくていい。書きたい時に書く。

必ず自分を肯定するようにする。

嫌なことがあったら書いてもいいけど、その気持ちを書くのでなく、過去の出来事として記す。

日記を書いたら、自分を褒めまくることも忘れないようにする。

筋トレをする

夏に比べるとほんのり筋肉がついたような気がするので、そこは褒めて良い。

ただ、なんのためにトレーニングをしているのか曖昧だったので、

いざとなったら、上司や苦手な同僚を…。ということにしよう。(もちろん行使することはない、気持ちの問題)

あとは、体力向上のためです。体力落ちてるんだよなあ…。

瞑想をする。

最近やっていなかったな、と反省。

実践すると、心が穏やかになってすっきりとする。

それすらする余裕がなかったのは、やはり問題だ。5分でいいからやろう。

感謝の気持ちを伝える。

他者に対しても、自分の持ち物にも、そして自分自身にも。

さいごに

改めて、本書を読み返してみて、僕は、少しだけ前に進めるような気持ちになれた。

よかった。

寒いので、風邪ひかないように、みなさまご自愛くださいね。

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この記事を書いた人

読書×ミニマルライフで自分らしい暮らしを模索しています。
おいしい珈琲を淹れて、大好きな読書をしてのんびり過ごしています。
ミニマリストとしての生活や読書で学んだことなどを発信していくブログです。

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